エステサロン黒字経営のための利益率
エステサロンをこれから開業しようとしているオーナーさんのために、今日は利益率のお話をしたいと思います。
開業前に特にやっておきたいのが、しっかりとした資金計画です。
開業となれば、やらなくてはいけないことが山積みです。
ついつい資金計画はあとでいいか!と後回しにしがちですが、開業後黒字経営を続けていこうと思っているのであれば、必ず資金計画はきちんと立てておくことをお勧めします。
とはいえ、初めてサロン経営をするという方にとって、疑問は尽きないことでしょう。
- 資金計画をどのように立てるのか?
- エステサロンを黒字経営するために利益率はどのぐらい必要なのか?
など分からないことばかりだと思います。
ここでは、実際にこれからサロンを開業しようとしている皆さまに向けて、資金計画の立て方や、利益率の出し方、また利益率を意識することはなぜ必要なのか?などについてお話しいたします。
利益率とは?
利益率とは、粗利率のことです。
利益率(粗利率)=粗利÷売上×100
エステサロンを経営する以上、黒字経営を続けていかなければ長くサロン経営を続けていくことはできません。
黒字経営をするためには、高い利益率を維持しなくてはなりません。
お手軽な価格でサービスもよく多くのお客さまでにぎわっているサロンなのに、なぜか経営難に陥っているサロンが多くあります。
それはなぜでしょう?
考えられる主な原因は2つ!
- 価格設定が低すぎる
- 広告費などといった経費にお金をかけすぎている
このような理由から、十分な利益が確保できていないと考えられます。
ビジネスをしている以上、コンスタントに利益を出していくことが重要です。
この商品の利益はいくらか?その利益を出すためにかかる経費はいくらか?
これらをしっかりと把握したうえで、目標の利益率を決めることはとても重要です。
そして、なによりも目標に近づけるための経営努力が必要なのです。
エステサロンに必要な利益率
では、エステサロンに必要な利益率とはどのぐらいなのでしょうか?
みていきましょう。
一般に、エステサロンの仕入れ原価率は8%、営業利益率は15%程度といわれています。
しかしながら、このなかにはエステサロン開業に必要な初期投資費用は含まれていません。
開業に必要な機器の導入費用、店舗にかかる費用、人件費などといった初期に必要な初期投資費用はかなり高額になるため、しばらくは利益率は上がりにくいでしょう。
それでは、一般に適正とされるエステサロンの利益率15%を確保するためには何をするべきなのでしょうか。
まずは、客数を増やすことを第一に考えましょう。
新規客を獲得したら、長く通ってもらえるような対策を取る努力が必要です。
例えば、回数券の販売などを行なうのもひとつの方法です。
しかしながら、この時に注意すべき点があります。
回数券となれば、通常の販売より割引を行なって販売しなれればなりません。
その際、値下げ幅を多くしてしまうと、利益率が低くなってしまいます。
値下げはほどよく、プラスアルファのサービスで付加価値をつけるなど、お客さまが魅力的に思うような戦略が必要です。
技術力を売りにできるエステサロンは、機器投資や運営費用を抑えることも可能です。
利益率を確保しつつ、お客さまも着実に確保し、多くのお客さまに信頼していただけるサロンだと認識していただけるようになれば、徐々に利益率も高くなってくるでしょう。
エステサロン開業後の資金計画
それでは実際に、エステサロン開業後の資金計画を立ててみましょう。
賃貸サロンと自宅サロンの場合では、かかる費用が大きく異なります。
それぞれのケースに分けてみてみましょう。
賃貸サロン物件の場合
- 家賃30万円
- 機器リース代3万円
- 借入なし
上記の条件で資金計画を立ててみましょう。
健全な経営をするための固定費は、毎月の売上の20%以内を目安にするというルールに基づき、また利益率は一般の利益率より高めの30%として計算します。
目標売上金額 | 33万円(固定費)÷0.2=165万円 |
---|---|
利益見込み額 | 165万円(売上)×0.3=49万5千円 |
変動費 | 165万円(売上)-33万円(固定費)-49万5千円(利益)=82万5千円 |
30%の利益率を確保するためには、経費を82万5千円までに抑える必要があるという計算になります。
自宅サロンの場合
自宅サロンの場合は、家賃が必要ありませんので、機器のリースの3万円のみ固定費として計算してみます。
借入は0円とします。
目標売上金額 | 10000円(1人あたりの客単価)×3人(1日の客数)×20日(1か月の営業日数)=60万円 |
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利益見込み額 | 60万円(売上金額)×0.3=18万円 |
変動費 | 60万円(売上)-3万円(固定費)-18万円(利益)=39万円 |
地域によって、客単価などは変わってきます。
あなたのサロンの周辺にあるサロンの料金を十分リサーチしたうえで、施術メニューを決めたり、料金設定を行なうと良いでしょう。
またこれらを踏まえて、客単価と1日の接客目標を決めて、最終的な資金計画を練っていきましょう。
自宅サロンの場合には、賃貸サロンに比べてPRに工夫が必要な場合がほとんどです。
広告費がかさみやすくなりますので、戦略的にPRを行ない、資金計画で立てた変動費を超えないような努力が必要となります。
まとめ
これからエステサロンを開業するオーナーさんにとって、夢と希望にあふれたサロン経営。
その夢と希望が長く続くためには、開業時のきちんとした資金計画が大切です。
しっかりと資金計画を立て利益率を計算しておけば、目標も明確になり、自分が進むべき道が定まります。
経営者となった以上は、リスク管理も必要です。
万が一自分が病気になり、しばらく休まなくてはならなくなったら?万が一に備えて、実現可能な範囲で目標利益を多く見積もっておくなどといった、リスク管理も大切です。
この記事の監修者
株式会社SHEMEN(シーメン)
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